NPO法人とは?

NPO法人に関する意義やメリット・デメリット、設立要件等の基礎知識を提供させていただきます。

NPO法人とは?

NPO法人とは、Non Profit Organizaitionの略語で「民間の非営利組織」「民間の非営利団体」つまり営利を目的としない社会貢献活動を行う組織のことを言います。

ここ数年、福祉・保険・医療・環境保全等様々な分野でNPO法人による活動が注目されています。

しかしながら、「営利を目的としない団体」といっても元来NPO法ができるきっかけとなったのが阪神淡路大震災でのボランティア活動を機にしてできた法律ですので、NPO法人をボランティア団体と勘違いしている人が相当多いのではないでしょうか。

「営利を目的としない団体」といっても収益事業が全くできないわけではありません。

「営利を目的とした事業」を「その他の事業」と呼び、NPO法人であっても営利事業を行うことができます。

NPO法人も設立者の目指す方向によって概ね「ボランティア型活動のNPO法人設立」と「事業型の活動のNPO法人設立」の2つのタイプに分けることができます。

「ボランティア型」では、介護事業所の経営や社会問題対策の団体、社会貢献活動、物資支援活動、文化活動等を目的としたNPO法人設立をいいます。

一方「事業型」では、会社の広告塔として設立、非営利事業部を独立させ会社利益の分散、行政からの補助金・助成金の確保、事業規模・認知度の拡大等を目的としたNPO法人の設立をいいます。

NPO法人の意義

人の集まりであるNPO法人は、社団法人の一種として、NPO法に基づいて都道府県又は内閣府の認証を受けて設立された法人のことをいいます。

NPO法は正式には、「特定非営利活動促進法」という名称の法律で、NPO法人も正式には「特定非営利活動法人」といいます。

「特定非営利活動」とは、

  1. 法が定める17種類の分野に当てはまるものであって、
  2. 不特定多数のものの利益の増進に寄与することを目的とする活動のことです。

要は、広く社会一般の利益のための活動をするという意味で、また「特定」という文字が入っているのは、活動の分野が17種類に限られているからです。

NPO法人と会社の相違点(メリット・デメリット)

1.社会的信用

通常の会社の場合は、信頼や信用は時間をかけて地道に築いていくものですが、NPO法人の場合は、設立時において社会的信用をある程度有していることが利点としてあげられます。


2.会社設立費用

通常、株式会社を設立する場合は、法定費用(登録免許税や定款認証料、印紙代等)が最低24万円が必要となりますが、NPO法人はこれが一切必要ありません。

これが最大のメリットでもありますが、設立以前の認証申請を行政書士等に依頼すると代行手数料として10万~30万円別途費用がかかりますので、費用面のみでNPO法人を設立する場合は、自ら様式等を内閣府NPOホームページ等からダウンロードして申請することをお勧めいたします。


3.NPO法人の義務

さらにNPO法人の最大の義務として事業年度終了後に事業報告書や収支計算書などの書類を提出しなければならいないことです。

会社なら税務申告をして納税すればよいのですが、この事業報告書や収支計算書の作成は時間も手間もかかり、特定非営利活動以外に「その他の事業」を行っていれば本来の事業とは別々に帳簿をつけて、収支計算書や財産目録なども全部別々に作らなければなりません。

自ら事業報告書や収支計算書の作成ができればよいのですが、これを税理士等に依頼すると本来の決算費用の他に、事業報告書・収支計算書作成報酬等(別途10万円くらい)の費用が毎期発生しますので、法人にする前には十分な検討が必要になります。

NPO法人設立の要件

この法律に基づいて、特定非営利活動法人になれる団体は、次のような要件を満たすことが必要です。

  1. 特定非営利活動(注)を行うことを主たる目的とすること
  2. 営利を目的としないものであること
  3. 社員の資格の得喪に関して、不当な条件を付さないこと
  4. 役員のうち報酬を受ける者の数が、役員総数の3分の1以下であること。
  5. 宗教活動や政治活動を主たる目的とするものでないこと
  6. 特定の公職者(候補者を含む)又は政党を推薦、支持、反対することを目的とするものでないこと
  7. 暴力団又は暴力団若しくはその構成員若しくはその構成員でなくなった日から5年を経過しない者の統制の下にある団体でないこと
  8. 10人以上の社員を有するものであること

(注)特定非営利活動

1.次に該当する活動であること(法律の別表)

(1)保険、医療又は福祉の増進を図る活動
(2)社会教育の推進を図る活動
(3)まちづくりの推進を図る活動
(4)学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
(5)環境の保全を図る活動
(6)災害援助活動
(7)地域安全活動
(8)人権の擁護又は平和の推進を図る活動
(9)国際協力の活動
(10)男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
(11)子どもの健全育成を図る活動
(12)情報化社会の発展を図る活動
(13)科学時術の振興を図る活動
(14)経済活動の活性化を図る活動
(15)職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
(16)消費者の保護を図る活動
(17)前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動


2.不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とするものであること。


3.その他

*その他として理事3人以上および監事1人以上が必要になります。
*「その他の事業」(収益活動)で得た収益は全額本来の事業のほうに入れなければなりません。NPO法の運用指針によれば、その他の事業の支出額は総支出額の2分のⅠ以下であることが必要とされています。

NPO法人の収益事業

NPO法では余ったお金を社員で分けてはいけないと規定されています。NPOの「非営利とは利益を分配しないという意味ですので、これを守っていれば事業収入を得ても職員が給料をもらっても全く問題がありません。

ですからボランティアで無報酬である必要はないのです。但し、決算でお金が余っても理事や会員に分配することはできず、次期に繰り越しされることになります。

NPO法人の税金

NPO法人も法人税の課税対象となります。主な対象は、法人税、法人住民税、法人事業です。

これらの税は「法人税法上の収益事業」にあたる場合課税されるのが原則になっています。

「特定非営利活動」による本来の事業であっても法人税法に定める33種の収益事業に該当すれば、法人税の対象になりますが、「その他の事業」でもこれに該当しなければ法人税の対象とはなりませんので注意が必要です。

なお、法人税法上の収益事業には、継続して事業場を営まれる以下の33業種です。(法人税法第2条13号、法人税法施行令第5条第1項)。

物品販売業、不動産販売業、金銭貸付業、物品貸付業、不動産貸付業、製造業、通信業、運送業、倉庫業、請負業、印刷業、出版業、写真業、席貸業、旅館業、料理店業その他の飲食業、周旋業、代理業、仲立業、問屋業、鉱業、土石採取業、浴場業、理容業、美容業、興行業、遊戯所業、遊覧所業、医療保険業、一定の技芸教授業等、駐車場業、信用保証業、無体財産権の提供等を行う事業。

NPO法人設立にかかる時間

NPO法人を設立することを決めた場合、設立の認証申請をしますが、認証されるまで4ヶ月以上かかるのが通常です。株式会社設立の場合ですと2週間程度で設立できますが、NPO法人は、認証後の設立登記を含めて考えた場合6ヶ月ぐらいかかると見込んでおいたほうがよいでしょう。

*NPO法人設立に関する費用に関する詳細に関しては、メニュー「会社設立代行」をご確認ください

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